個人サロンの料金設定ガイド【相場・値上げの伝え方・失客しない方法】

この記事はこんな方へ

対象読者:料金設定を見直したい・値上げを検討している個人サロンオーナー

  • 適正価格の考え方と設定方法が分かる
  • 失客しない値上げのタイミングと伝え方が分かる
  • 値上げ告知のLINEテンプレートが使える

「自分のサロンの料金が安すぎるかもしれない」「値上げしたいけど失客が怖い」――料金設定は個人サロンの経営で最も判断が難しい部分です。

この記事では、料金設定の考え方と、失客を最小限に抑えた値上げの伝え方を整理します。

料金設定の3つの基準

1. 原価から計算する

材料費・消耗品・光熱費・家賃(または自宅サロンの場合は按分)を合計して、1施術あたりの原価を出します。

一般的に原価率は20〜30%以内が目安です。

2. 地域相場と比較する

ホットペッパービューティーやGoogleマップで同業・同地域のサロンの料金を5〜10件確認します。

自分のサービスの質・立地・ターゲットを照らし合わせて、相場の上・中・下のどこに位置するか判断します。

3. 時給換算で検証する

施術時間+前後の準備・片付け時間を含めた実働時間で時給を計算します。目標時給から逆算して料金を設定するのが最も合理的です。

目標月収月間稼働時間必要時給60分施術の最低料金
20万円80時間2,500円3,000円〜
30万円100時間3,000円4,000円〜
40万円120時間3,333円5,000円〜

値上げを失客なく伝える方法

タイミング:1〜2ヶ月前に告知する

突然の値上げは信頼を損ないます。

LINEで1〜2ヶ月前に「◯月から料金改定をします」と伝え、現行料金での予約を促すと失客を防ぎながら予約を前倒しで埋められます。

理由を正直に伝える

「材料費の高騰」「より良い素材への切り替え」など、具体的な理由を添えると納得されやすいです。

値上げを謝罪する必要はありません。

リピーター向けに経過措置を設ける

既存の常連客に対して、値上げ後も一定期間は旧料金を適用する経過措置を設けると失客率が下がります。

ただし期間は3〜6ヶ月を上限にしてください。

まとめ

料金は「安ければ集客できる」ではなく、「適正であれば長続きする」が正解です。

原価・相場・時給の3点から現在の料金を見直し、必要なら計画的に値上げしてください。

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失客しない値上げのタイミング

値上げを検討したとき、最も心配なのが「お客様が離れてしまわないか」という不安だと思います。

実際には、タイミングと伝え方を間違えなければ、値上げで失客するケースは想像より少ないです。

私自身も開業から数年後に全メニューを10〜15%値上げしましたが、定着しているお客様の9割以上がそのまま通い続けてくださいました。

値上げに適したタイミング3選

  1. 新メニュー追加・リニューアルのタイミング:「内容を充実させたのでお値段を見直しました」という説明が自然にできます。価格だけが変わるより受け入れられやすい
  2. 材料費・消耗品費の値上がり後:「仕入れコストが上がったため」という理由は納得を得やすい。実際に使っている製品の値上がりが起きたタイミングを逃さないこと
  3. 年度替わり・4月または10月:社会全体で値上げが起きやすい時期なので、お客様も「そういう時期か」と受け取りやすい。また年明けや誕生日月も節目として使えます

避けるべきタイミング

  • 繁忙期(クリスマス前・成人式前など)の直前:お客様が気持ちよく来たい時期に値上げの話をするのは印象が悪い
  • 値上げ告知から実施まで1週間以内:短すぎると「急に言われても」という不満が出る。最低でも1ヶ月前には告知する
  • 理由を説明しない値上げ:「気づいたら値上がりしていた」という状況が一番失客につながる

値上げの伝え方テンプレート

値上げを伝える際の文章は、以下の4要素を含めると反発が少なくなります。

  1. 感謝の言葉(いつもありがとうございます)
  2. 値上げの理由(材料費・人件費・技術向上のための研修費など)
  3. 新しい価格と実施時期
  4. 引き続きのお願い

以下はLINEでの告知文例です:

いつもSalon〇〇をご利用いただきありがとうございます。このたび、材料費・消耗品費の値上がりにともない、〇月〇日(〇)より施術料金を改定させていただくことになりました。【改定後の料金】フェイシャルコース60分:〇〇円 → 〇〇円フェイシャルコース90分:〇〇円 → 〇〇円長年ご愛顧いただいているお客様に対して大変恐縮ですが、引き続き丁寧な施術をお約束いたします。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

常連客には個別メッセージを送る

3回以上来店しているお客様には、一斉送信とは別に個別メッセージを送ることをおすすめします。

「〇〇さんはいつも来てくださっているので、直接お伝えしたくて」という一文を加えるだけで、受け取り方が大きく変わります。

個別メッセージを送るのが難しい場合は、次の来店時に口頭でひと言お伝えするだけでも効果があります。

「先日LINEでもお伝えしましたが…」と切り出す方が、お客様も「ちゃんと気にかけてもらえている」と感じます。

値上げ後に離れたお客様について

それでも値上げ後に来なくなるお客様はゼロにはなりません。

ただ、価格だけで判断して離れるお客様は、残念ながら中長期的にも定着しにくいお客様が多いのが現実です。

値上げは「本当に価値を感じてくれるお客様に絞る」機会でもあります。

値上げ後のメニューで新規客を集客し直す際は、値上げ後の価格を正直に打ち出して集客する方がマッチング率が上がります。

値上げ前の価格に慣れた既存客と、最初から適正価格で来るお客様では、長期的な客単価が大きく変わります。

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よくある質問

個人サロンの料金設定で最もよくある失敗は何ですか?

『安くしないとお客様が来ない』という思い込みで、原価や自分の時間コストを無視した低価格設定をしてしまうことです。安すぎる料金は長期的に疲弊を生み、値上げも難しくなります。適正価格は『時間・材料費・技術の対価』を正直に積み上げて設定するのが基本です。

値上げのタイミングで最もお客様の理解を得やすい時期はいつですか?

年度が変わる4月、または材料費・消耗品費が実際に値上がりしたタイミングが最も理由を伝えやすいです。『社会全体の物価が上がっているから』という背景と重なるため、お客様も受け入れやすい状況です。繁忙期の直前は避け、最低1ヶ月前には告知するようにしましょう。

値上げしたらお客様が離れてしまいそうで怖いのですが、どう考えればいいですか?

値上げ後に離れるお客様は、価格だけを理由に来ていたお客様である可能性が高く、長期的には定着しにくいお客様です。一方で価値を感じてくれているお客様は適切な値上げに理解を示してくれます。値上げは『本当に来てほしいお客様に絞る』機会でもあります。丁寧な告知と理由の説明が大切です。

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